「雲のむこう、約束の場所」

 なんだか写真的な演出の多い映画だった。
超広角レンズの遠近感の誇張とか、望遠レンズ的な圧縮効果とか、ゴーストや光芒に出る絞り羽の形状とか。作画だけで、もう一度見る価値があるかも。ストーリーは、予想に反してけっこう幻想的だったけど、まぁそれはそれで良かったんじゃないかな。パイロットフィルムと比べてみると、似てるようで違うところが多かった。気に入っていた「海峡の向こう、ユニオン占領下の北海道」というセリフや、自走砲の砲撃シーンは出てきませんでした。そのかわり(ではないんだろうけど) Mig-29 と F-22 の空中戦とか見られたのは嬉しかった。ストーリーと関係ないけど、開戦のシーンだけ何度も見たい(笑)
 漁船がユニオンの巡視船に銃撃されるシーンを見て、そういえば昔は特攻船がソ連の200海里水域に侵入して操業してたんだな〜、とか思い、隔世の感を禁じ得ない。冷戦やソビエトを知らない若い人達(笑)には、この映画はどんな風に見えるのかな〜と思った。