睡眠研究の専門家による睡眠の本。
ナショナルジオグラフィックの連載をまとめた物で、Webでも読めるようだ。例えば下記
睡眠時間帯は年代によって変動するが、高校生から大学生にかけての思春期に最も夜型傾向が強まることが分かっている。その正確なメカニズムは不明だが、性ホルモンなどが関与しているらしい
以前に読んだ「8時間睡眠のウソ」と重なる部分も多かったのだが、まとめて落ち着いて読めるという意味では買って読む価値はあったと思う。
「朝型・夜型は遺伝で決まる」という話も当然出てきている。経験的に言って夜型を責めるタイプの上司は何を言っても絶対に譲歩しないのだが、「夜型の自分が悪いのではないか」と自分を責めるタイプの人は事実を知っておいて損はないだろう。
一つ気になるのは、朝型を是とする社会常識を冗談半分でなだめるような記述が随所に見られる点。気持ちは分かるのだが、そこは睡眠の専門家として、きっぱり「社会の方が間違っている」と言って欲しかった。